ヴィクトリア時代のジェット製ブローチです。逆三角形でじょうぶがぎざぎざのパーツがおそらく天然のジェット、V字型パーツがフレンチジェット製になります。
ジェットとは古代植物が化石化した漆黒の石で、それを黒いガラス製で模したものをフレンチジェットと言います。1837年にイギリスのヴィクトリア女王がアルバート公を亡くしてから、25年に渡り黒い衣装にジェットのジュエリーに身を包み喪に服し続けたことから黒を中心としたモーニングジュエリーが大流行し、天然のジェットが手に入りづらくなったため、フランスではガラスで製造されるようになりました。
ジェットのアンティークジュエリーは余程気に入ったものでないと買い付けしませんが、こちらのブローチはユニークなデザインに惹かれて購入したものです。
一部裏側のワイヤーの接合部分が壊れていたのを修理に出し、直してあります。ピンはスムーズに開閉できるので使用には問題ありません。
無地のTシャツなどシンプルなトップスにアクセントとして、しかもあえて鎖骨の下真ん中に付けていただくと非常にモダンなスタイリングになります。遊び心のある意匠が魅力的なブローチです。
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